一部の野球評論家の間ではCS廃止論が盛り上がっているという。
その背景として、優勝チームと大きくゲーム差のあるチームがそれほど大きなアドバンデージなく、実施されていることや、シーズン中に2位以下のチームが優勝ではなく、早々にCS進出に目標を切り替え、チームの戦略を変更していることなどがあげられる。
その戦略として例えば、ダントツ首位のチームにあえてエース格の投手ではなく、裏ローテの選手を起用し、その他のチームと当たるときにエース格を起用することで、確実に白星を拾いに行くことなどが挙げられていた。これでは首位のチームを苦しめるチームは現れず、優勝争いが面白くならないとのことであった。
私もこのCS廃止論には賛成だが、今回は上記以外で賛成する理由を記載する。
CS導入前であれば自力優勝の消滅した2位以下のチームは、ベテランや外国人の起用を控え、有望な若手を起用する機会が多くあったであろうと推測される。
しかし、現在はCSがあるため、3位までのチームのみならず4位以下であってもCS進出に望みがあれば、そのような選手起用はできないだろう。
そうなると、若手が経験を積む機会が少なくなり、翌期も首位のチームを脅かすチームは少なくなるだろうと仮説を立てている。
無論、ファンからするとチケットを購入しているのにわざわざ勝ちを捨てた消化試合を見させられると不満を抱くファンもいるだろう。
しかし、本当のファンは贔屓球団を短期的な視点ではなく、長期的な視点で評価していると思われる。
そのため、経験の少ない若手が起用され、無残に敗戦することとなっても、どこかに希望を見出すはずである。
(あの若手捕手のリードはまだまだだけど、バッティングは期待できるな。など)
このように若手が積極起用されることで、チームの新陳代謝が活性化され、ひいては野球界の発展に寄与するのではないだろうか。
毎年同じチームが優勝するよりも、前年最下位だったチームが消化試合を有効に活用して、翌年優勝争いに絡んでくるような野球界の方が面白いと個人的には思う。
以上がCS廃止論に賛成する理由だ。
代打でナバーロ選手が起用されるのを観て、思いついた次第である。
栗木 一
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